踊る猫

ミステリー・トレインの踊る猫のレビュー・感想・評価

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)
4.2
有名だからというので『ストレンジャー・ザン・パラダイス』あたりからジム・ジャームッシュを観てみて挫折した方はこの映画から入り直すのがいいのではないか、と思う。ジム・ジャームッシュにしては、という但し書きをつけて書くなら、面白い部類に入るのではないかと。それはこの映画を構成している三つのストーリーが緊密に絡まり合っていて、観る者を退屈にさせない配慮が行き届いているからである。冒頭の永瀬正敏氏と工藤夕貴氏の台詞の棒読みはどうにかならなかったのかと思わなくもないのだけれど(それともこれもジャームッシュの計算の内なのか)、後半に行くに従って尻上がりに面白くなって来る。某元総理大臣の影響でエルヴィス・プレスリーの作品を買った方に特にお薦めしたい。
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