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8 1/2のsoのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
3.0
フェリーニ「道」が大好きなので、同じく評価の高いこの作品も期待して観たのだが、いい意味でも悪い意味でも期待は裏切られた。
「道」において人間の普遍を描いたフェリーニが、こんなにも個人的な、ほとんどの人が共感できないような作品を作っていたことに驚く。
何度か登場する「言うべきことがない」という台詞、あるいは終盤の車内での作家の言葉が、フェリーニがこの映画で言いたいこと全てなのではないか。もう何も言うべきことがないのに映画作りを続ける自分への自己嫌悪。すべてを放棄して無へと向かう恍惚。
何はともあれアヌーク・エーメ、マルチェロ・マストロヤンニ二人とも眼鏡が素敵。
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