あーさん

8 1/2のあーさんのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
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フェリーニの撮る映画が好き!
と言いつつclipしてるばかりで、まだ"道"と"カビリアの夜"と"フェリーニのアマルコルド"の3作しか観ていない。

今年はフェリーニ生誕100年!
ということで、100周年記念映画祭には絶対一作は観に行こうと決めていた。
都内の映画館は怖いけれど、、いや、でもこれを逃す手はない!🏃‍♀️

という訳で、フェリーニの作品の中でもわかりにくいと噂の8 1/2 。

斬新!!

最初こそ抽象的で、やっぱり難解?わかりにくい〜と思ってしまったのだが、、
(実際、途中まで劇場内の空気も何となく、ポカーン…な感じ?)

最後の大団円を迎える頃には、長尺もやむなし、当時フェリーニ監督の頭の中はそのくらい混沌としていたんだろう、、と思えた。

フェリーニ監督をマルチェロ・マストロヤンニが演じる(カッコ良すぎないか⁉︎)。
妻役のアヌーク・エーメ(甘い生活、男と女で有名な)が、"私は蔑ろにされてるの⁉︎"な役回りなのに、美しさや上品さが全く隠しきれてない!
メガネの下から、セクシーとは無縁のトラッドな服装の下から、溢れて出しているではないか!
個人的には、一番タイプだなぁ。
実際のフェリーニとジュリエッタ・マシーナはおしどり夫婦だったと言うが、水面下ではこんな出来事もあったのか?

とにかく、美女の博覧会?とでも言うべきか、女性の魅力を前面に出して来るタイプのキャストが続々と現れては、監督にアピールしていく。
その中でも、クラウディア・カルディナーレはやはり別格。見惚れる、とはこのことか。。

これはきっと、好き嫌いが分かれるだろうけど、私は好きだった。

ストーリーを追うことなかれ、感じとる映画なのだから!

全く先が読めず、キャストが美男美女だから、というのもあるだろうな、あっという間の140分。フェリーニ節を堪能した♪

ラストの手を繋いで、、のシーンはほっこり、何だったの今まで?と思うけれど、やっぱり人生はお祭り!!
あれやこれや悩むこともあるけど、それもこれもみーんな引っくるめて楽しもうぜ❗️な人生賛歌🎶

結局、長くやってる映画監督ってこういう作品を撮るのが醍醐味なのかなぁってつくづく最近思う。
それとも、究極のスランプ打開策⁉︎
アマルコルドがフェリーニの回顧録 郷愁編だとすると、こちらは仕事編といったところか。

いずれにせよ、とーっても楽しいフェスティバルだった!
あーさん

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