ゼロ

スパイダーマンのゼロのレビュー・感想・評価

スパイダーマン(2002年製作の映画)
4.0
サム・ライミ版スパイダーマンの記念すべき1作目。

スパイダーマンは、シリーズを多く展開されていて、そのシリーズによりキャラクターも変わってきます。私がスパイダーマンと言って、まず最初に思い浮かべるのは、サム・ライミ版の本作です。

本作は2002年に製作されたというのもあり、古臭く感じるところも多いです。例えば、スパイダーマンの最大の特徴であるワイヤーアクションなんかも、CG技術が発展途上なのもあり、少々お粗末な印象も見られます。

またキャラクターも当時の世相があるのか、作品のテイストが暗いです。主人公のピーター・パーカーは、蜘蛛に噛まれてスパイダーマンになるわけですが、単純に喜んでいるわけではありません。現実世界では、家庭環境であったり、学校生活であったり、好きな子に告白できなかったりと悩んでいます。敵役であるノーマン・オズボーンもヒールになってしまった原因は、仕事のストレスで、アメコミ映画であるのにも関わらず、日常の延長線上にある感じがします。

悩み、葛藤があるからこそサム・ライミ版のスパイダーマンは、良いなと思います。どんな姿をしていてもそこに悩みがある。それ故にスパイダーマンのマスクを脱ぎ、ヒロインのメリー・ジェーン・ワトソンとキスをするのがいいのだと思います。本当の僕だと、自分のことを好きになってくれないという不安に、人間味を感じます。

全体的には、ピーター・パーカーが蜘蛛男となり、大切な人を亡くして、立ち向かっていく姿までを丁寧に描いており、アクションもあり、最後まで楽しめる作品でした。
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