ゼロ

哀れなるものたちのゼロのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
死から甦った無垢の女性 彼女が旅の果てに知った真実とは。

芸術とアーティストな雰囲気を前面に出した寓話のような物語でした。R18+の指定を受けていることに違和感がないくらいに、ベラ役のエマ・ストーン氏がセックスをしていました。劇中で何度、セックスをしているのか分からないくらいに描写があり、うんざりしてしまいました。

外科医で研究者のゴドウィン・バクスターは、フランケンシュタインのような見た目をしており、成人女性であるベラ・バクスターに赤子の脳みそを移植し、人間として成長を研究しておりました。

好奇心旺盛なベラは、箱庭である家にいるのに退屈であり、外の世界を見てみたかった。その欲求を叶えてくれるのが、弁護士のダンカン・ウェダバーンだった。駆け落ちのように外の世界へ行き、快楽の海に溺れて、ベラは世界を知っていきます。

ベラが身に纏っている服装は、芸術性が高くありました。また外の景色は、ファンタジーのように綺麗でありました。たぶん美術関係にはそうとう力が入っていたと思います。

ベラを演じるエマ・ストーン氏の体を張った演技。全てを曝け出して、「熱烈ジャンプ」を繰り返すのは役者の鏡ではありましたが、そんなに回数必要だった?監督の変態性を全面に出しながら、女性進出のことであったり、フェミニズムな部分をメッセージとして強く打ち出していました。

上映時間が141分と長いものの、最後まで魅せる力はありました。ただ人に勧めにくい作品ですし、あそこまでセックスを見させられるとただの暴力にしか思えず、好きではない作品でした。
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