恭介

エンゼル・ハートの恭介のレビュー・感想・評価

エンゼル・ハート(1987年製作の映画)
3.8
●レンタル屋閉店20分前に行って
直感で今観たい10本借りてみたシリーズ④

男も惚れる男ミッキー・ローク。
消臭力100個でも消せないぐらいの
セクシーフェロモンが画面から
滲み出るナイスガイ。

イヤー・オブ・ザ・ドラゴンを経て
そんなセクシーさだけが売りと
思われてたミッキーの見る目が変わった
一本が本作。

始まった瞬間からアラン・パーカー監督が
作り出す独特の世界観と相まって
場末の私立探偵というヤサグレ感を
上手くまとったミッキーの演技が光る。

まだ映画界に規制がはびこる前の
80年代後半の本作。今なら確実に
R18指定なエログロ要素満載だ。

なんせ製作はあの、皆んな大好き
マリオ・カサール率いるカロルコ
ピクチャーズだ(笑)

カロルコのアクが強い作品群においても
本作は異彩を放っている。

ヘタなホラーよりドギツイ描写が
ちょいちょい出てくるが
なんかクセになる雰囲気を醸し出してる
のはパーカー監督の手腕だろう。


少々ネタバレあり






ジャンルで言うと基本はサスペンス
なんだけど、神や悪魔の宗教的な
味付けがなされているので、ちょっと
ホラー要素が加味されているのが本作の
特徴。

サスペンスなんだけど、久しぶりに
ネタを知った状態で観たけど
知っている方が面白い側面もあって
特に人探しをミッキーに依頼する
謎の人物、ルイス・サイファーのセリフや
表情、仕草にニヤリとさせられる。

その登場時間が少ないサイファーを
演じてるのがデ・ニーロなんだが
貫禄の演技で強烈な印象を残している。
因みに、チョンチョンに伸びた
爪はもちろん自前だと思われる(笑)

脚本にちょっと駆け足感があって
サクサク人探しの捜索が進んでいく
のはご愛嬌だが、登場人物全員が
一癖も二癖もある役なので
飽きることはない。

サイファーが執拗にさがしている
ジョニーとは一体何者なのか?
誰が何の為にジョニーに関わった人達を
殺しているのか?
自分は一体何者かなのか?
サイファーは何のために現れたのか?

度々画面に挿入される換気扇と
エレベーターのアコーディオンドアが
意味するものとは?

唐突に差し込まれる断片的な映像は?

バラバラのパズルが1つ1つハマり
最後に明かされる衝撃の真実。

ルイス・サイファー・・


初見の時は、なかなかの衝撃だった。
恭介

恭介