ふたば三十郎

トップをねらえ!のふたば三十郎のレビュー・感想・評価

トップをねらえ!(1989年製作の映画)
4.0
OVA全6話を前編(1-4話)と後編(5-6話)で劇場公開とか、なんてこった!

中身は『宇宙の戦士』×『終りなき戦い』まるパクで、タイトルとキャラはまんま『エースをねらえ!』のパロディだけど、しっかり笑えて、まさかの胸熱展開に大興奮し、最終回のエンドロールでは涙する大傑作!

田中公平の音楽は素晴らしいし酒井法子の主題歌も良き。

ちなみに『エースをねらえ!』は見たことないけど、宗方コーチやお蝶夫人は何となく知ってる。
たぶんそんな感じのオオタコーチの言動やお姉さまの鉄ゲタで掴みはOK。
2話からは一気にシリアスな展開を見せつつ、ツッコミどころ満載の描写で笑いを忘れないのもいい案配。

まだ“ぶるぁ”る前の若本規夫の声も若く、コーチの台詞は無茶苦茶な内容なのに何故かカッコよく思えてしまう不思議。

改めてやっぱり庵野秀明監督作品としてはエヴァンゲリオンより好きかな。
エヴァは最初のテレビシリーズ以外見てないけど。

『超時空要塞マクロス』でオタクという言葉がREBORNしてから、『ガルフォース』や『プロジェクトA子』といった“オタクのオタクによるオタクのためのアニメ”が次々と誕生した80年代において、本作はその集大成かつ頂点に位置する作品かなと。

90年代以降はオタクがよりメジャー化して世間に迎合していく中で、本作の揺れるおっぱいや美少女の裸体を描ききるところなんかは、ある意味好き勝手出来た時代の象徴のような感じ。
☆☆☆☆