ましゅー

灼熱の魂のましゅーのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.2
「ブレードランナー2049」「メッセージ」
この2本を観ただけで俄然私の大好きな監督ベスト20内に堂々食い込んだドゥニ・ヴィルヌーヴの作品。
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@pirokiyon さんの投稿に触発されたのもありますし、職場の映画好きの先輩がヴィルヌーヴを観るならこれを押さえるべきと言っていた事もあります。

postが今になりましたが、三連休の劇場鑑賞の合間、月曜未明に心しての自宅鑑賞でした。
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なんと言ったらいいのか…中途半端な、いい加減な言葉でこの作品を評する事はあまりに不遜。

衝撃という言葉すら陳腐に思えるほど、いち女性/母子の半生によって紡がれる激動の叙事詩。
この作品を言い表すには、そんな一文では100万分の1にも満たないでしょう。
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特に女性にとっては、人によっては到底理解できない結末・幕切れかも知れません。私ももしこれを立って観ていたら、膝から崩れ落ちたかも。(私とて人の親であるだけに)
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それでも中東の内戦による悲劇は今も現実に起こっている事実であり、それを真正面から受け止めつつカナダに移住した後も懸命に生き続け、大海原よりも広い「愛」をもって最期を迎えた主人公のナワルは、一介の凡人である私からすれば、神々しさを軽く超え、神仏の領域に達しているとすら思えたのです。
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ストーリー:
初老の中東系カナダ人女性ナワル・マルワンは、ずっと世間に背を向けるようにして生き、実の子である双子の姉弟ジャンヌとシモンにも心を開くことがなかった。
そんなどこか普通とは違う母親は、謎めいた遺言と二通の手紙を残してこの世を去った。
その二通の手紙は、ジャンヌとシモンが存在すら知らされていなかった兄と父親に宛てられていた。
遺言に導かれ、初めて母の祖国の地を踏んだ姉弟は、母の数奇な人生と家族の宿命を探り当てていくのだった......。

『謎めいた二通の手紙を遺して他界した母親 その想像を絶する魂の軌跡をたどった心震わす至高のヒューマン・ミステリー』
(公式HPより抜粋)
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しかしGYAO!、こんな超絶の作品を何の気なしに期間限定(1月末まで)なるも無料公開しているとは…恐るべしGYAO!。だからアマプラ・Netflixを愛用するようになった今でも目が離せない…
ましゅー

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