三次元からきたブロンディ

パリ警視Jの三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

パリ警視J(1984年製作の映画)
3.7
記録

ジャン=ポール・ベルモンド傑作選17本目

ベルモンドが扮する刑事がある麻薬組織のボスを追跡する為に凡ゆる手段で突き止めようとするが…観る限りだと刑事捜査やベルモンドが悪人たちを容赦なく殴りつける場面は流石にツッコミ要素はあるが、50代となった彼のハードなアクションは健在ぶりが随所に観られる。本作がベルモンドのハードアクションの最後の作品と言われている。

また本作はスティーブ・マックイーンの遺作『ハンター』をオマージュに捧げた作品でもあり、ベルモンドの衣装があの映画でのマックイーンとほぼ同じ格好である。それから本作はこの後のアーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローン、スティーブン・セガールの刑事映画に繋がるとは驚きだ!
こうして見ていくと8〜90年代の刑事映画が系譜として受け継がれて行くのは面白い!

中盤からのマスタングでのスリリングなカーチェイスも迫力満点。このカーチェイスのシーンもレミー・ジュリアンのスタントチームが携わっている。

組織のボスを演じたヘンリー・シルヴァも良い味を出してはいたが、もう少し出演回数を増やしてほしかったと私的に思った。

そして終盤ではベレッタM93Rが登場し、火を吹く!エンニオ・モリコーネの音楽も良く、モリコーネ節が炸裂する!