三次元からきたブロンディ

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルの三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

4.2
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』鑑賞

インディ最後の冒険へ!「運命のダイヤル」と呼ばれる秘宝を求めて争奪戦が繰り広げられる第5作。開始のプロローグが一昨年の『007ノー・タイム・トゥ・ダイ』の様に長く、そこはもう少しどうにかして欲しかったと思うが、あとはいつものインディ作品で良かったと思う。また老体のインディが鞭を打って体を張る場面は何となくジェームズ・マンゴールドの同監督作品『LOGAN ローガン』を彷彿とさせる。

アクション方面の場面ではジャン=ポール・ベルモンドのアクションを思わせる場面がいくつもあり、5作目は意外なほど原点回帰しているのではないかと思われる。但し矢張り今の時代なのかCGに頼り過ぎているのは正直否めなかったが、本シリーズが元となったベルモンド映画、007シリーズ、『インカ王国の秘宝』など原点に戻っていたのはそこだけは満点だと思う。それと『アラビアのロレンス』と同じ台詞がありますね。出来ればそこも探して頂ければなと思う。

但し今回の悪役でもあるマッツ・ミケルセンが少し印象が薄かったのは正直残念な所でもあり、シリーズ恒例の悪役の''アレ''がないのも物足りなさを感じてしまった。あとはパラマウントのロゴから始まるシークエンスが皆無になっているのもこれは残念だった。ハリソンの最後を飾る作品だからこれだけはやって欲しかったと思う。

しかしシリーズ集大成として相応しい作品なので、私としては好みだと思うし、今作は嫌いでは無かった。
それと本作を観ると全シリーズを追っていた者としては感動を呼び起こす作品だったと思うし、字幕も大いに楽しめたし泣けて来る。加えると85年から始まった金曜ロードショーの村井國夫氏によるTV吹替版を観て来た人達にとってはラストはズルいと思う。TV吹替が好きである私にとっては吹替版が一番感動してしまった。

シリーズに順位を付けると『魔宮の伝説』の同列に付けるかもしれない。良し悪しと同等にあるが、娯楽大作として楽しめる作品だった。オススメです!