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エデンの東のmakoのレビュー・感想・評価

エデンの東(1954年製作の映画)
4.0
◎80点
午前十時の映画祭12で鑑賞。
〈4Kマスター版〉

原作は、ジョン・スタインベックの同名小説。
旧約聖書のカインとアベルをモチーフ。
カインとアベルの確執、カインのエデンの東への逃亡の物語を題材に、父親からの愛を切望する息子の葛藤、反発、和解などを描いた作品。
それを知って観れば、より楽しめたかもと思いました。
本作はジェームス・ディーンの映画デビュー作ということで、スクリーンで鑑賞できて嬉しかったです。本作は初鑑賞で、ジェームス・ディーンの出演作も初鑑賞♪

■あらすじ
第一次大戦下、カリフォルニア州の町。24才の青年ケイレブ・愛称キャル(ジェームス・ディーン)は、農場を営む父アダム(レイモンド・マッセイ)が兄アーロン(リチャード・ダヴァロス)ばかり可愛がっていると反抗し、問題児扱いされていた。そんなある日、死んだと聞かされていた母がまだ生きていて、酒場を経営していると知り―。

主な登場人物
★父アダム、敬虔なクリスチャン。温厚で善良な人。だけど、清廉さを人に押し付ける。
★双子の息子
アーロン、父に従順で礼儀正しいため、父の期待を一身に受けている。
キャル、粗暴と言われているが孤独で、父の愛を受けられず悩んでいる。
★アブラ、アーロンの恋人。
★ケート、死んだと思われていた母。

親は子どもに対し、それぞれ対等に接しなければいけない。
でも相性とかあるからどうしても差が出るのは仕方ないとは思う。
でも、一方だけ可愛がりすぎるのはいけないね。
本作の父は、アーロンばかり目をかけ、キャルには厳しいことばかり。だから、どうにか父に認めてもらいたいと頑張り、成果も出すけど…。
キャルの頑張りが観ていて切なくなる。粗暴な態度を取るのは父のせい。
父親のキャルに対する態度にイライラした。
これじゃ親子仲が悪くなるのも無理はない。
父アダムの、善良を人に押し付ける感じも嫌だった。

ラストはいい感じに終わって安堵しました。

ただ、父の愛をもらいたいだけ。
その孤独と苦悩に苛まれる青年役をジェームス・ディーンが好演していた。憂いを帯びた瞳が素敵。
カッコよかった💕
意外だったのは、背がそれほど高くなかったこと💦
wikiでは173cm。でもオーラは半端なかった✨

キャルとアーロンの兄弟問題について。
旧約聖書のカインとアベルをモチーフにして扱っているとおり、キャル(カイン)は兄、アーロン(アベル)は弟、とするのが正しい。しかし映画公開後、日本語文化圏ではキャルを弟、アーロンを兄として翻訳されている。原文では「お互い名前で呼び合う」「ブラザー(兄・弟の区別はない)と語る」「ふたりは双子である」ということを考慮して、字幕を訳し直した太田直子は、「兄・弟の区別を一切つけなかった」としている。(Wikipediaより)



観客 1階席 ?、2階席 10人
日本語字幕: 高瀬鎮夫
劇場鑑賞 #53
2022 #60
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