SevenWinters

数に溺れてのSevenWintersのネタバレレビュー・内容・結末

数に溺れて(1988年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ZOO同様に公開当時みていて円盤も買ったけど全然見返してなくて数とゲームのことだけ覚えてた、新鮮な気持ちで鑑賞。

数が1から100までカウントされていくこと、少年が自分で考えたゲームのルールを延々と説明していくこと(これジャン・ルノワールの「ゲームの規則」となんか関係ありますかね?ないか。)が最初から最後まで続いていくなかでストーリーが進んでいく。

母と二人の娘がそれぞれの夫を溺死させ、彼女たちへの恋情を餌に死因の偽装を手伝わされた検死官も最後には彼女たちによって溺死させられるという話。

その一方で観客はカウントに溺れているとストーリーが満足に追えずストーリーやゲームのルールに溺れているとカウントがうまくできないジレンマ。
スクリーンの向こうもこちら側も、とにかく溺れると死ぬ作品。

物語の外の人だと思っていた縄跳び少女が舞台から外れた(事故死)途端に実は縄跳び少女に思いを寄せていた、ストーリーテラーのようでもあった(ゲームの規則喋ってるだけだけど)少年も舞台から外れてしまう(自死)。

そして彼の父である検死官の破滅を導くのが少年の語るオリジナルゲームではなくポピュラーな綱引きであり、また縄跳び少女の死の知らせで綱引きを離脱してしまった少年のせいで父親は負けて死に至るというのが悲劇。
三人とも名前がSissyの理由がわからないけど日本語だと女々しいという意味らしく、狡猾な女の権化とでもいうようなことか?(男を利用するだけして利用し終わったら突き放すとかいうところが)
SevenWinters

SevenWinters