たけちゃん

グラン・トリノのたけちゃんのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.3
俺のライターを出すぞ……


クリント・イーストウッド監督 2008年製作
主演クリント・イーストウッド


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、5月31日はクリント・イーストウッド監督の90歳のお誕生日。これをきっかけに、"クリント・イーストウッド作品巡りの旅"をスタートしましょう!不定期シリーズです(ˆωˆ )フフフ…


【クリント・イーストウッド】
1930年5月31日、カリフォルニア州サンフランシスコの生まれです。5kgを越えて生まれたからサムソンとあだ名されたとか(笑)。赤子の時から逸話持ち( ¯−¯ )フッ

24歳の時にユニバーサルと契約し、端役で作品にも出ましたが、鳴かず飛ばずだったようです。
結局、ユニバーサルは解雇されました。

転機となったのはテレビシリーズの「ローハイド」ですね。ロ~レンロ~レンロ~レン🎶でおなじみの「ローハイドのテーマ」は子供の頃から親しんでいました。
「ブルース・ブラザーズ」で歌っていたんですけど、覚えていますか?

そして、いよいよチャンスを掴みます。
「ローハイド」の撮影が終わる頃、イタリアのセルジオ・レオーネ監督作の「荒野の用心棒」へのオファーがありました。最初は乗り気でなかったけど、脚本が黒澤明監督の「用心棒」をモチーフにしているのを知り、前向きになったとか。なんか、嬉しいエピソード(ˆωˆ )フフフ…

そして、ドル箱三部作の成功で、ようやくハリウッドに復帰できるんですよね。それ以降については、今後取り上げる作品レビューの中で触れましょう( ˘ ˘ )ウンウン



膨大な作品に出ているイーストウッド監督ですから、今回スタートする"クリント・イーストウッド作品巡りの旅"では、主に監督作を取り上げたいと考えているんです。ラインナップは以下の通りですが、また、何があるか分かりませんので、とりあえずのイメージで( ¯−¯ )フッ

【監督作】
1. グラン・トリノ←スタート
2. ミリオンダラー・ベイビー←次回
3. 許されざる者
4. 真夜中のカウボーイ
5. 15時17分、パリ行き
6. ピアノ・ブルース
7. バード
8. ミスティック・リバー
9. チェンジリング
10. パーフェクト・ワールド
11. 目撃
12. トゥルー・クライム
13. センチメンタル・アドベンチャー
14. ハートブレイク・リッジ
15. 恐怖のメロディ

って感じで観たいなぁと思ってます。
手元に全部あるわけじゃないので、あくまでも構想ですが、中には、今回、初めて観る作品もあるので、ほんと、楽しみ😊チャンスガナカッタ…


ちなみに、僕の既レビューは
1. アメリカンスナイパー 4.5
2. インビクタス/負けざる者たち 4.5
3. ハドソン川の奇跡 4.2
4. リチャード・ジュエル 4.2
5. 硫黄島からの手紙 4.1
6. ジャージー・ボーイズ 4.0
7. 運び屋 4.0
8. 父親たちの星条旗 3.9
9. スペース・カウボーイ 3.2

という感じです。
これらは全部、BD持ってるやつ。
うん、名作揃い!

あと、今回のシリーズとは別に、今年はそれとなくクリント・イーストウッド出演作を意識的にレビューしたいと思います。とりあえず、6月4日のD-Dayには「戦略大作戦」とかね(ˆωˆ )フフフ…








さて、映画です。
シリーズの最初にすごくいい作品持ってくると、後が辛いんだけど、やっぱり最初は今作からだよね。

それにしても、いい映画ってこんな作品ですよね。
でも、良いって言うには辛すぎるけど……😭😭😭


監督業に専念していたイーストウッドが、自ら演じてみたいと思った役。頑固な元軍人役が素晴らしい。

クリント・イーストウッドが演じるウォルト・コワルスキーは、長年連れ添った妻に先立たれ1人で暮らしていた。息子ら家族とは疎遠。
かつて従軍して勲章持ち。E中隊にいたんだ!
仕事はフォードに務めていて、それでグラン・トリノを持ってるんだね。

グラン・トリノとは車のこと。
1968年に発表されたフォード・トレノが初代。
標準は3.3リッターのV6、トリノGTはなんと7リッターのV8というバケモンみたいなエンジンを積んでいました。

ウォルトが乗るのは、フォードの72年型グラン・トリノ。第三世代のトレノです。ツードアハードトップですよね~。
めちゃめちゃかっこいい!

70年代から80年代は、とにかく車がステータス。
何に乗るかは本当に重要でした。
自分の分身のような存在でしたからね。
僕もそう。当時はかっこいい車に乗るために、必死にバイトしましたね( ˘ ˘ )ウンウン


今作の何よりも良いところは、家族とも疎遠で、人付き合いも苦手なウォルトが、隣のモン族との交流で変わっていくところです。
タオやスーらが本当に良い子で。

一方で、アメリカの持つ闇も見事に描いています。
舞台はミシガン州。
車の街デトロイトもある工業地域です。
南部ではないけれど、差別意識はこんなに強い。
それは映画「デトロイト」を観るまでもないんです。

ここ数日流れてくるニュースに「ジョーカー」を重ねているものも見ましたが、こうしたことは根深くて、何かの拍子にすぐ湧いてくるんです。
だからこそ、この映画の訴えることは重要。



落とし前の付け方って、あると思う。
されたことに対して、ただやり返す。
酷いやり方で報復する。
倍返しもある。

でも、正義を貫きながら、落とし前を付けるのはすごく難しい。

この映画のウォルトはそんな見事な落とし前を付けたと思う。
そう、勲章に相応しい落とし前を……。



クリント・イーストウッド監督、90歳のお誕生日おめでとうございます。これからも素晴らしい作品を届けてください😊😊😊