雨宮はな

時をかける少女の雨宮はなのレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
1.0
この作品を観てわかったことがある。この監督の作品を私はおそらくすべからく苦手だと感じるだろう。

オススメしてくれた友人には申し訳ない…(土下座)。
でも、せっかくタイムリープの設定を使っているのに、冒険も成長も何もないのが残念だった。

そもそもまずは、アニメーションでは声の演技をできる人を使って欲しい。声の演技”も”できる俳優ならともかく、物語や演技表現に集中できない。走っているシーンが10秒以上あるけど、まったくアニメーションと演技があっていなくて白けた。

そして主人公に全く魅力を感じられない。快活なのではなくガサツなのだし、叔母に忠告をされても何も考えないし、タイムリープで成績を上げたり自分の不幸を他人になすりつけたりと倫理観皆無。すぐ泣くし、何度も泣く。
男友達に群がる女キャラ2人も女の腐ったようなのというか、実際の女性と関わったことのない男が考える「かわいい」「女の子らしい」キャラクターだと感じた。監督はあまり女性との関係が多くなかったんだろうなとさえ思える。

ネットの解説サイトをめぐると、叔母は「実写版でのヒロインだった」という説があるが実写版ヒロインは薬学の研究者になっている。今作での仕事は絵画の修復師で、転換にあまりにも無理がありすぎる。自分の執務室らしき部屋に実写版ヒロインをにおわせる写真が並んでいるが、実写版を踏襲するのであれば”タイムリープを知った人間や、関わった人間の記憶は全て消去される”ため、写真が残っているはずがない。
「奥が深い!」を狙っているのかもしれないが、詰めが甘い。
雨宮はな

雨宮はな