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ウンベルトDの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

ウンベルトD(1952年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

イタリアの年金生活者の生活苦。時代設定は大戦前夜?(街中を闊歩する軍人たち、ある人物のセリフ「戦争になるかな?」、一瞬聞こえた軍靴の音、などからして)。物語は面白みのあるものではないし、生活が苦しいとはいえ知人に金を無心する主人公ウンベルトも魅力ある人物とは言い難いが、多くの人がいずれ直面しうる内容であり、彼を反面教師と意識して観た。印象に残るのは愛犬フライクで、おかげで暗い映画にならず、ややコミカルですらある。終盤、自殺を試みるウンベルトを追って心中に巻き込まれかけるが、恐怖心でウンベルトの決意を変える流れは見応えあり。賃貸住居の若い女性使用人との交流もそれなりだが、世代や階級のコントラストは大きなサブテーマのようで、全編を通じて目立つ。流れるようなカメラワーク、なにげに洗練。退居するウンベルトをビル上層階から見送る女性使用人や、フライクとはしゃぎながら遠方に去るウンベルトの手前にサッカーキッズ達が走りこんでくるラストシーンなど、時折ハッとする美しいショットあり
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