しおえもんGoGo

春夏秋冬そして春のしおえもんGoGoのレビュー・感想・評価

春夏秋冬そして春(2003年製作の映画)
3.4
アマプラで期限切れ間近という事で予備知識ゼロで鑑賞。

すごく静かで、美しくて、深い。
老師と暮らす無邪気な少年が命を軽んじた業を背負い、欲に負け、嫉妬に狂い、怒りに我を忘れ、罪を犯し、世の中を恨み、そこから逃れてただそこに静かに待っていた老師の元に帰り、身をもって授けられた最後の教えを受け、自らを鍛え、少年時代に抱えた業をついに受け入れ、そして次の世代を教え導く。
それが幻想的なまでに美しい四季の景色の中で、最小限のセリフで描かれる。人生とはなんと過酷なのか。でもいつかは一人で向き合わないといけないのだろう。
この老師が本当に素晴らしく、弟子がいつか戻るであろうと用意されている作務衣にその深い愛情が見て取れてグッときた。また最初と最後の少年が同じ子供というので、人は四季と同じく大きなサイクルを繰り返しながら次の世代へと引き継がれていくのだろう。あの老師も様々な葛藤を経てあの境地に至ったのかもしれない。


とまあ、見終わった後で色々としみじみはするのだが、とにかく見ている間はツッコミが止まらない。以下ネタバレもあります。

・和尚さんどうやって陸地側に来たん?
・動物絶対安全に撮影されてないよね
・あの年齢の子役に石のようなものを背負わせて歩かせるには足元危な過ぎない?
・陸地側の船着き場もうちょっと整備した方が良くない?
・娘を連れて来たお母さんが祈ってる間、和尚さん布団に入って横で寝るんかい
・ほんで娘さん置いていくんかい
・病気療養の娘さんを預かるには狭すぎちゃう?
・普通こういう時ってお寺の作務衣を着せて雑務とかやらせるもんじゃないの?
・この環境で真っ白なノースリーブワンピースて
・そりゃ初めて若い娘さんが来たらそうなるわな
・娘さんもちょっと危機感なさすぎちゃう
・いやちょっと、和尚さん同じ部屋にいるから!その部屋を分けてる扉は観念的な物であって何の防御力も無いから!
・鶏をロープフック替わりに使うという斬新な使い道
・ご本尊持って行くんかい、ほんで鶏まで連れて行くんかい
・和尚さん船無くなってどうするん
・えらいイケメンに成長したやん
・猫飼うには環境過酷すぎじゃない?
・和尚、弟子を吊り上げるって力強すぎじゃない?
・刑事さんそんな自由に銃撃ったらあかんやろ
・なんで猫のしっぽ…これは韓国では何か特別な意味があるのか?
・猫めっちゃ嫌がってるし 嫌がりすぎて和尚の膝噛んでるし
・いい所に上がった猫がほぼ日光東照宮の眠り猫
・刑事二人がいつの間にか青年を見守る姿勢になるのは感動する
・和尚超能力使えるんかい!これは観念的な表現?でも和尚のワープや怪力の謎は解けた
・木に火が着く前に小舟が沈没しそうなんやけど
・冬編に夏編の青年の面影はあるけど秋編のイケメンだけ異質過ぎじゃない?
・これ本物の氷?子役も含めて役者に過酷すぎじゃない?
・氷の彫刻上手すぎちゃう?
・ここから少林寺が始まりそう
・このスカーフは韓国では定番の顔の隠し方なのだろうか…
・赤ちゃん預けるには環境過酷すぎるから!ほぼ外気温と同じやから!
・赤ちゃん這ってるのもまさか本物の氷の上?
・あの母親のスカーフの下は殺した妻の顔だったのだろうか
・山登りしてる間赤ちゃんどうしてるん
・鳥肌びっしり

比喩的な表現であったり、観念的なものを表現しているシーンも多いのだが、ちょっと待って?となって集中できない。

でも不思議なことに見飽きる事も無く、全体を通してみたらしみじみする。

あまりに美しくて、示唆に富んでいて、こんなふざけたレビューはアホ丸出しで恥ずかしいけど、正直な感想なので仕方がない。
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