たけちゃん

崖の上のポニョのたけちゃんのレビュー・感想・評価

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)
4.3
なんのために生まれてきたのか?


宮崎駿監督、原作、脚本 2008年製作
声優:奈良柚莉愛、土井洋輝


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
今日は3月3日ですからね~。
普通なら桃の節句「ひな祭り」です。
わが家にも娘がいますので、ひな祭りはするし、雛人形もあるんですが、もういい歳なので、関心無い様子。
あの~、人形が可哀想なんですけど……(`ε´)
それでも夜はみんなでケーキ🎂食べました(^-^)


まぁ、いいけどね( ¯−¯ )フッ
で、3月3日は、実は「金魚の日」でもあるんです。
これは1990年に「日本鑑賞魚振興会」が定めたんですが、なんでも、江戸時代には雛人形と一緒に高級魚だった金魚を飾ったことに由来するそうです。裕福さをアピールするためだったと言うから、あんまり良い風習じゃないけどね( ¯−¯ )フッ



そんな「金魚の日」に僕が選んだ作品は「崖の上のポニョ」。大橋のぞみちゃんの歌と共に社会現象となり大ヒットしたジブリ作品でしたね。
しかし、その評価は驚く程に低い。
僕はこの作品、とても良いと思うんです。
大きい声では言えないけど「ハウル」とかよりはずっと良い作品だと思うんだよなぁ……。


さて、映画です!
本当に2008年の作品なの?ってほど手作り感満載の作品ですね。1970年~80年当時のアニメを観るようなノスタルジーに溢れたオープニング。

あれのモチーフはノーチラス号とネモ船長でしょうか……。でも、調べてみたら、フジモトは元ノーチラス号の乗組員で、グランマンマーレと恋に落ちて、海の眷属になったらしい。乗っている船の名は「ウバザメ号」でした。ヒレがあるよね( ˘ ˘ )ウンウン


まるで紙芝居のように "はじまり"、タイトルロールが流れる。宮崎駿監督は手描きの時代に戻ることを考え、CGを使わないで作品を作ることを求めたというけど、スタッフは大変だったろうね。前作のハウルから7年もかかったのは、それが理由かな?
改めて見直すと、かなり激しい津波の描写もあり、東日本大震災後なら公開されなかったかもね。


このお話は、観るとすぐ分かりますが、現代の人魚姫ですよね。
それを年頃の男女の話ではなく、純粋な幼児期のお伽噺に転換したところが良い。
お伽噺なんだから、荒唐無稽なのは織り込み済み。
僕も人魚姫の悲しいラストは好きでないので、今作のようなハッピーエンドに持っていく宮崎監督の思いも分かるなぁ。子供に見て欲しいもんね。

また、海と陸が混在し、古代魚が道路に沿って泳ぐ姿は、水中版「風の谷のナウシカ」で、まるで腐海を虫が進むかのよう。
多分、今なら認められない考えだけど、海によって色んなものを押し流したとも言えるよね。そして、その命の源である海に触れて、車椅子を余儀なくされていた「ひまわりの家」の老婆たちが歩けるようになるのも、実にファンタジーらしくて、いい。海は命が生まれる場所なのだから。

そして、人を愛するって、全てのルールを乗り越えちゃうところがあるよね。
僕らが「リトル・マーメイド」なんかのお話を好むのは、普通なら超えられないと思われるしきたりや世界を、愛の力で超えていくというストーリーに惹かれるから。
現実的で、悲恋で終わるのではなく、ハッピーエンドで終わる。僕がファンタジーに惹かれるのも、そうした話が観たいから。
「ポニョ」にはそれが描かれていました!


そうそう、プチ音ネタ💩ウンチクンです!
今作は大橋のぞみちゃんの歌う「崖の上のポニョ」の主題歌ばかりが印象に残っていましたが、途中、劇伴が、ポニョのテーマと「ワルキューレの騎行」とで重なるんですね。前は気づかなかった!
上手に編曲されてますが、なかなかに盛り上がるシーンであの曲は痺れる!
でもさぁ、ワルキューレって、戦場において死んだ戦士をバルバラに連れていく戦いの女神だよねぇ。うーん😓……
まぁ、娯楽映画なんだから、いいっか(笑)



なんのために生まれてきたのか?
それは貴方に会うため!

「ポニョ、そうすけ、好き~\(^o^)/」
はい、僕も、ポニョ大好きです( •̀ω•́ )و✧