障『害』者に対してやれかわいそうだの不謹慎だのとのたまう非差別主義の皮を被った差別主義者のバカども、これこそが本当の差別しないってことなんだよ!
と、この作品を見て思った。
最近の自主規制は実に目に余ると常々思っていた。『障害者』のことを『障碍者』や『障がい者』と書いたり、挙句『子供』は『子ども』と書くべきとか、本当に差別しているのはどっちだよと。
そのくせそういう人たちをテレビに出して安い感動を取ったり。
そんな憤りを見事に払拭してくれる二人のやりとりは、見ていてとても気持ちが良かった。
「ダンケルクの男は酒癖が悪くて乱暴者だ。でもその点あんたは大丈夫だな。動けねーから!」
脊髄損傷で首から下が全く動かない雇い主に対してこう言い放つ黒人の青年。これがジョークとして成立する二人の関係。素晴らしい関係だと思う。まさに最強のふたり、最高のふたり。
残念なことに今なお本当の差別は存在するし、悪気はなくとも知らずに差別している場合もある。自分も含めて。こういう、真の対等、フラットな世界を見せてくれた本作に感謝せざるを得ない。
小学校の道徳の授業に教材として採用したらいいんじゃないかと本気で思った。