ホイットモア大統領

リング2のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

リング2(1999年製作の映画)
2.5
当時は『貞子』の予習として③

昨今ハリウッドで見受けられる “無かったことにする” 必殺技を、20年近くも前に行っていた作品。続編の『らせん』を彼方に飛ばし、タイトル通り『リング』の地続きのストーリーとして展開していく。

本シリーズではない『女優霊』と『霊的ボリシェヴィキ』、そして、本作を見て思ったのが、初期『リング』シリーズはやはり中田秀夫監督ではなく、高橋洋の作品だったんだなと。『リング』のビジュアルや設定は『女優霊』と繋がるし、本作の難解さやテーマは『霊的ボリシェヴィキ』並びに『恐怖』と繋がっていて、実はこの人こそ “元祖Jホラー” なんだと思いました。

しかし、本作が面白いかと言われると話は別。

『リング』の続編だけど、どちらかと言えば『らせん』寄り。脚本家違うのに。山村貞子の過去は割と1作目で描いているため、今回は呪いの真相や広がりにベクトルを向けている。そこまでならまだいいんだけど、深キョンやマッドサイエンティストの登場で前述の通り話がややこしくなり、結果として何だったの?となる。
中谷美紀演じる舞もメンヘラ爆発で、前作がTVディレクター役の菜々子お姉さんだっただけに残念な役柄になってしまっていた。

そもそも、1作目のポスター・ビジュアルが秀逸な怖さだったのに、2作目のこれは何!?なんや額に「貞」って!お前はキン肉マンか!!

今日のヒロユキ情報。

こんな続編にも友情出演してくれる真田さん。今回も持ち前の「シャイニング」を活かして人助け。美味しいところを掻っ攫うその登場は、まるで『ポルターガイスト3』のタンジーナ先生のよう!でも、前妻には冷たいのね…。