so

地球は女で回ってるのsoのレビュー・感想・評価

地球は女で回ってる(1997年製作の映画)
3.0
スウィング・ガールズでお馴染みビッグバンドの名曲、愉快な「Sing Sing Sing」が地獄のBGMとして使われるという、まだまだ尖ったニヒルなセンスで私たちを困惑と嫌悪と恍惚の渦へと誘ってくれる90年代ウディ・アレン作品。
もはや自身の手垢にまみれまくった「主人公が元パートナー含む周囲の人をネタに本を書いて大ヒンシュク」モノ。
後半にそんな悪魔に魂を売った主人公に光明がさすというのもお決まりのコース。
しかしその描かれ方がより切実で、死ぬまで作品を生み出し続ける宿命を受け入れたウディ・アレンへ自らがギリギリのところで捧げる讃歌の様なものとして、ウディ・アレン作品の中でも特別な、かなり深いところで個人的な映画なのではないかと思った。

「君が生み出す宇宙は現実よりも素晴らしい」
牢屋の中で友人にこんなことを言われたら嬉しくて泣いてしまう。
so

so