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マダムと女房のkazu1961のレビュー・感想・評価

マダムと女房(1931年製作の映画)
4.0
▪️Film Diary————————————————-
🖋本年鑑賞数 :2021-439 再鑑賞
🖋#死ぬまでに観たい映画1001本 ※※※/1001

🖋1931年の東京の郊外の様式の一軒家、劇作家とその女房の微笑ましい日常を描いた作品。隣家の夫人がジャス演奏をしたり、これが1931年なの?と感じるくらい、90年も前の日本の生活とは思えない少し夢のある生活。田中絹代演じる和装の女房が洋服を欲しがったり、隣家の夫人が洋装なのを“モダンガール”と呼んだりすることに当時が感じられます。微笑ましい一編ですね!!

🖋そして何よりの本作の見どころは、本作が日本初の本格的トーキー映画であること。そのため冒頭から、口笛、犬の声、叫び声、喧嘩の声、クラクション、歌声、猫の鳴き声、赤ん坊の泣き声、子守唄、目覚まし時計の音、ジャズ楽団の音楽と歌、ミシンの音、飛行機の飛ぶ音、とこれでもかというくらい音のオンパレード、トーキーを意識した、全編「音」が鳴りっぱなしの賑やかな作品です(笑)。

🖋 本作は北村小松の原作・脚本を五所平之助が監督したコメディで、「土橋式」の導入により、全編にわたって音声の流れる日本初の本格的トーキー映画となりました。同時録音だったこともあり、撮影現場はありとあらゆる防音対策が取られたそうです。

🖋もう一つの見どころは、日本を代表する大女優の田中絹代もはじめてのトーキー出演であること。日本トーキー映画初となる彼女の第一声は、“あなたぁ”でした(笑)。そして、田中絹代が夫が隣家のマダムと歌に興じてるのに嫉妬するシーンは、当時21歳の田中絹代がとても輝いて可愛いらしく見えます!!当時、キネマ旬報ベスト・テン第1位も獲得しました。

😊物語は。。。
隣家のジャズ好きのモダンマダムの美しさにまいってしまった劇作家芝野は、東京の郊外に引っ越してきました。執筆中に隣家からジャズの音が流れてきて、芝野が抗議に行くと、現れたのは濃艶な洋装マダムでした。部屋に招かれ、ジャズの演奏に聴きほれる芝野。 家では女房が嫉妬の炎を燃やして。。。

▪️Database————————————————-
🎥邦題 :『マダムと女房』
原題(英題):※※※
🎥製作国 :日本
🎥初公開 :1931
日本公開 :1931/08/01
🎥上映時間 :56分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):五所平之助
脚本 :北村小松
原作 :※※※
音楽 :主題歌『スピード時代』『スピードホイ』
出演(声優):渡辺篤、田中絹代、市村美津子
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