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スパイダーマン3のtorakoaのレビュー・感想・評価

スパイダーマン3(2007年製作の映画)
2.8
前2作比で驚く程テンポが良くなってる。妙な構図の挿入というか妙なカット割がなくなって画が落ち着いてるし、話運びの不自然さが薄まった気がするし、照明や色味がだいぶ良くなってB級感がかなり払拭されて前2作とは比べものにならないぐらい垢抜けた感。
最初のアクションとか、背景と人物の照明が合ってなくていかにも合成です感あったけどスピード感あってスリルあった。別人が作ったみたいになってるが何があったんだ。

漫画で言うとネーム、コマ割りのセンスが格段に良くなって無駄ゴマ激減して引っかかりなくするする読めるようになって画力も上がってて眺める愉しみまでできてる、て感じ。スラムダンク1巻と終盤とまではいかずとも、かなりの差がある。

とはいえ無駄に長いよ要らないよってとこは散見する。劇場版より2分ぐらい短いエディターズカットというのが特典ディスクに入ってるんだが、そっちのほうがよかった。もっと短縮してよかったと思ったけど。
このシリーズのコメディシーン概ね滑ってるし話の流れぶつ切れになるしでイラッとする。JKシモンズがカメラ買取るとこはまるっと要らない。もうJKシモンズ見るのも嫌になってしまった。
ジェームズ・フランコもトビー・マグワイアもおどり面白かったけども長すぎだし何なら要らなかった。

話運びは良くはなってるけど脚本どうなんだと思うとこも引き続きな感じ。作家性ということだろう。
警察が妙なこと教えてくれるとことか、エディだったかがスパイダーマン殺したいとまで思う理由が弱すぎるとことか。屈辱ってそこなの?ヴェノム自体は造形とか設定とか魅力あって好きだったけど中の人が雑魚キャラ過ぎやしないか。
砂の人はラスト付近の言との整合性考えたら敵対しようとする理由がなくて何で話に乗っかったんだ?ってなるし危険な状況の人を丸無視で攻撃してくるのも躊躇なしに派手に壊しまくるのも妙じゃね?
親友ハリーは今回だいぶよかったと思うんだが、イチゴ味とか言うとこゲス過ぎて引けばいいんだか笑えばいいんだか。
「今まで黙ってましたが私はすべてを見ていました」は笑った。唐突に取ってつけた感が凄い。コントみたいな台詞だ。ここエディターズカット版ではカットされてる。正しいと思うw

恋愛面が昼ドラみたいになってるのが物凄くどうかと思ったが、三部作通してMJというヒロインはキャラがぶれてなくて、このシリーズが描きたいヒロインは一貫してこれなんだろうからしょうがないかなーと思う。彼女は1作目からずっと実は自分に自信が持てず肯定し愛してくれる人を求めている。父親の影響で。
アメイジングのほうの特典にて続編ではなくリブートにした理由の一つとして、この三部作の続きとなると話の流れ的にMJに新たな男を登場させなければならないとか言ってる人がいて、あー……やっぱりそういう話、そういう人物設定なんだよねえこれ。と思った。

2m超の細長いおじ様ジェームズ・クロムウェルさんがちょこっと出てる。第二のヒロインもどきグウェンの父ちゃん役。グウェンはいい子だなー。

吹替、英語字幕入。レンタルBDにも映像特典、コメンタリー入ってる(ソニーピクチャーズ公式に記載されてる情報)。
エディの吹替が森川智之だった。
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