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砂の惑星のkazu1961のレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
3.6
「デューン 砂の惑星」
原題「Dune」
1985/3/30公開 アメリカ作品 2018-049再鑑賞

当初は原作の長さを反映して、アレハンドロ・ホドロフスキー監督のもと途方もない約10時間の作品構想となり、想定された巨額の製作費を捻出できず、撮影開始に至ることなく絵コンテの段階で制作中止となった曰くつきの作品です。
その反動で、デビッド・リンチが監督し、当初構想していた壮大な物語から大きくスケールダウンせざるを得ず、ダイジェスト版のようなまとまりに欠く内容であったため、評価は芳しいものではなかったようです。
しかし、彼独特の悪趣味的世界観が全面に出ており、映画マニアの間ではカルト作として一定の評価も得ています。
確かにダイジェスト的な構成のため、中盤まではストーリーを把握するのに精一杯になってしまいます。
ですが、中盤以降の戦闘シーンからはのめり込み楽しむことができる作品かと思います。
当時の価格で40億円という法外な制作費がかかっていることもあり、CGのないこの時代にこのSF大作を作り上げたことは評価に値します。
また、デューンには巨大ミミズのような砂虫(サンドワーム)が生息しており、宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」に出てくる王蟲(オーム)にも影響を与えたと言われていますし、またこの物語の世界観は「スター・ウォーズ」にも受け継がれています。後世の作品に大きな影響を与えたことは素晴らしいですね。

映像化不可能といわれたフランク・ハーバートの大長編SF小説を、前作「エレファント・マン」で成功をおさめた鬼才デビッド・リンチ監督・脚本により映画化。“デューン”と呼ばれる砂の惑星アラキスを舞台に繰り広げられる勢力争いを壮大なスケールで描く。主演は本作品が主役デビューのカイル・マクラクラン。
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