グリフィン

静かなる決闘のグリフィンのレビュー・感想・評価

静かなる決闘(1949年製作の映画)
4.8
初見。
梅毒に侵された医師の苦悩・葛藤が描かれています。見ごたえ十分であった。
病気を移した人への憎しみを押さえつけながら医者としての仕事に没頭し、欲望と良心の間でもがき苦しみながらも決してそれを表に出さない。将来のことを考え結婚を約束した人に対して自分の病気を明かそうとはしなかった。内に秘める苦悩と葛藤、まさしく静かなる決闘がありありと表現されていました。三船さんはこういう演技もできるんだなあ。底が知れん。
人生に絶望していた看護婦の女性が先生に寄り添うようになった過程も非常に良かった。梅毒を移した張本人と対峙するシーンは迫力満点だった。
黒澤作品で同じ医療物の「赤ひげ」も最高だったがこっちも負けず劣らずの良い作品です。
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