円柱野郎

アラモの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

アラモ(1960年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

1836年に起きたメキシコ軍とテキサス独立派の13日間の戦闘、“アラモの戦い”を描いた作品。

西部劇俳優のジョン・ウェインが初監督で撮った作品だけど、前半が少々時間を取りすぎている様な気もする。
デイビー・クロケットとメキシコ女性の話とか、個人的にはもう少し纏められた部分もある様な気もするけど、そういうのが入るというのは何かしらのお約束なのだろうか。
若干話が長めなのも、米国人なら誰もが知る話なだけにジョン・ウェインの気合いが違ったのかもしれない。
事実、後半の戦闘、特に終盤の押し寄せるメキシコ軍の攻勢には、エキストラ大量動員の力で今観てもなかなかの迫力があるからね。

ストーリーとしては司令官トラビス、ボウイ大佐、クロケット大佐3人を主軸に進み、特にトラビスとボウイの反目から共闘というお決まりの男のドラマが描かれるなど、その辺は割とベタ。
しかしボウイが妻を亡くした夜に、トラビスがかける言葉などは実直な男達の間柄で良いなあと思う部分も。

メキシコ軍の描写にしても、単純な敵ではなく正々堂々とした騎士道精神を持つ相手として描かれてもおり、当時の戦争概念を観る上で興味深い部分もありました。
タカ派だったウェインのイメージからすると、意外なほど正々堂々とした作品です。
円柱野郎

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