kazu1961

ベティ・ブルー/インテグラル 完全版のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.9
「ベティ・ブルー /インテグラル 完全版」
1992年公開 フランス作品 2016-211
TSUTAYA CINEMA Handbook 2016
1990年代ランキング36位 再鑑賞

狂ってしまうほどの愛、殺してしまうほどの愛、新たな恋愛映画を作り上げた名作。クレージーでアバンギャルドなラブストーリーながらもそれらの全てをくつがえすほどのオレンジ・イエロー・ブルーなどの鮮やかな色彩と空気感の虜になってしまいます。また心地よさすら残るのはその比類無きエンディングが大きな理由なのだと思います。

この作品は三種類あります。様々な製作側の事情とか日本のレイティング規定の問題で『通常版』が1988年に公開され、『インテグラル』に1992年に公開され、『ノーカット完全版』2001年にDVDで発売されました。通常版はベティーの激しくギラギラした鮮やかな姿を鮮烈に見せつけられある意味、ベティーの物語、それに比べてインテグラルはベティーの愛の部分とそれを見つめるゾルグにまで描かれていてベティーとゾルグの二人の物語になっています。なので、観るならば是非、通常版ではなく、インテグラルを観ることをお勧めします。

「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」に1時間近いシーンが追加された完全版。ベストセラーとなったフィリップ・ディジャンの小説をディジャン自ら脚色。「ディーバ」のジャン=ジャック・ベネックスが監督、「愛人 ラマン」「コールド・マウンテン」のガブリエル・ヤーレが音楽を務めた。
kazu1961

kazu1961