イチロヲ

女高生 夏ひらく唇のイチロヲのレビュー・感想・評価

女高生 夏ひらく唇(1980年製作の映画)
3.5
片田舎に暮らしている女子高生(太田あや子)が、唯一の身寄りである姉(三崎奈美)を捜すために、単身上京してくる。行動力溢れる田舎娘が大人の性生活を撹乱させていく様子を綴っている、日活ロマンポルノ。

端的に言えば、新人女優・太田あや子のプレゼン的作品。小悪魔的な振る舞いを起こす主人公が、放蕩する姉とその同棲相手の教師(井上博一)に陽動を仕掛けていく。容姿端麗ではないが、なぜか惹き寄せられる、太田あや子特有の妖力が発揮されている。

冒頭部にレイプ描写が登場するが、加害者のトラック運転手(深見博)と被害者となる主人公が、やがて凸凹コンビへと発展。とりわけ、同棲生活を経ることにより、加害者側に主夫としての素養が身に着けられていく展開が、ハチャメチャで面白い。

大人の性行動を俯瞰で眺めて、軽く足を突っ込んでから、帰ってくる。「ひと夏の体験もの」の王道ストーリー。
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