オールタイム映画ベスト100等の企画で必ず上位に挙げられる本作。
過去のシーンを組み込むフラッシュバック（いわゆる回想シーン）や、画面全体に焦点を合わせる撮影技法のパンフォーカスなど昨今の映画においては当たり前のように見られる技法。
本作は、それらのパイオニア的存在だと知り驚いた。
つまり本作がそこまで高く評価されているのは、革新的な表現方法を切り開いた作品だからという見方もできる。
なので今現在の人々には、評価される程の面白さや当時の画期的な技法は響かない恐れもある。
個人的にはどうだったかと言うと、意外と楽しめた。
革新的な撮影技法や表現方法以上に、富や権力を得た男がそれでも愛だけは得ることが出来ず落ちぶれていくストーリー展開に感心した。
本作について調べてみると、作成当時のゴタゴタや新聞王ケーンのモデルとなった人物に対する揶揄などが含まれるといった事が書かれていたが、そういったことは知らずとも楽しめる作品だった。（とは言いつつ、その作成裏話を元にした「マンク」も早く見たい。）
