うみぼうず

いぬのうみぼうずのレビュー・感想・評価

いぬ(1963年製作の映画)
4.0
フレンチノワールなるジャンルは初鑑賞、白黒の陰影がとても際立っており古臭さを感じさせない。雨のシーンでは濡れた帽子やコートの重さや雨の冷たさがしっかり伝わってくる。あとは男同士の裏切りとか友情も特徴らしく、誰が裏切り者か密告者か推測するサスペンス的要素も。

前情報ほとんど無く観たけど、登場人物多く関係性把握に時間かかってしまった。出所したモーリスが妻を殺した相手を殺すシーンから始まり、犯罪仲間のシリアン、ジャン、出所後一緒に住み始めたテレーズと新たな犯罪計画を立てるが何故か計画が警察にバレてしまい窮地に立たされる...という感じか。

夜に観たけど白黒は部屋の電気消して観るとより没頭できるし画面が際立って見える(気がする)。惜しむらくは深夜だったのでちょっとウトウトして何回か巻き戻しながら観てしまったこと…。アクションはほぼ無くBGMも無い会話で進んでいくものの、ラスト付近で畳み掛けるように展開が二転三転してくる。淡々と進む中にフランスならではのオシャレさや無情感が潜む。
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