リッキー

カンパニー・メンのリッキーのレビュー・感想・評価

カンパニー・メン(2010年製作の映画)
3.4
996本目。190407
主演のベン·アフレック、 クリス·クーパー、 トミー·リー·ジョーンズ、ケビン·コス
ナーと超豪華なキャスティングです。

2009年のリーマンショック後の景気後退のなか、ボビー(ベン·アフレック)の勤める大手企業も大規模なリストラで人員整理を余儀なくされることになりました。ボビーもその対象者となり、厳しい再就職の道を歩むこととなります。
自分のキャリアに自信があったボビーはすぐに仕事が見つかると考えていましたが、再就職は想像以上に厳しく、生活費も調達することが出来なくなり、高級車、立派な家なども手放す状況となります。再就職をあきらめかけた彼は、義兄の工務店の仕事を手伝うこととなり、それが自分の人生を見つめ直すきっかけとなります。

国民性の違いなのか、投資文化が浸透しすぎているせいなのか、登場人物たちには貯蓄の概念がありません。資産のほとんどが投資信託や貯蓄型保険などなのでしょう。そのため、今回のような想定外のアクシデントが発生すると、取りあえず、預金を下ろして食い繋ぐこともできないというリスキーな資産運営が露呈してしまいます。

本作ではベン·アフレックの駄目っぷりが良かったです。最近の彼の役者としての印象はヒーローよりも今回のような役がはまっており、定着したようにさえ感じます。
ケビン·コスナーは出番が少なめでしたが、男気溢れる人間味のある義兄を演じました。
ボビーが彼から大きな影響を受け、変化のきっかけをつかんだということがケビン·コスナーの好演によって納得できるものとなりました。

ボビーは苦労の末、再就職できましたが、これも家族の協力があったからこそですね。もし彼が独身だったら、ずっと妥協せずに意地を張り続け、散々な結果になっていたように思えます。
実際、当時はボビーのような人は大勢いたように思われます。サラリーマンである私も、他人事ではないことを思い知らされました。
この作品から学んだことは、過去のキャリアやプライドに縛られず、職種にこだわらず挑戦する勇気を持つこと。また、雇われるだけはなく、起業することも念頭に置くこと。そして最も大切なのは、家族とのコミュニケーションを大切にし、協力を仰ぐこと。肝に銘じておきます。
リッキー

リッキー