円柱野郎

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1977年に公開された「エピソード4」へ繋がる話のため、観客にとっては大方の結末は分かっている。
でも、これが「スター・ウォーズ」の最後のピース。
アナキンが何故暗黒面に囚われ、どうして共和国は帝国へと変貌したのかが描かれる、ある意味最も重要なピース。

俺はアナキンの気持ちが良く分かった。
以前母を失う予知夢が現実になり、その上パドメを同様に失いたくない。
喪失への恐れから、ある意味純粋すぎたアナキンは暗黒面へと堕ちてしまった。
ヨーダが「ファントム・メナス」で言っていた「恐怖は怒り、怒りは憎しみ、憎しみは苦痛へ繋がる。」そのものの展開へ…。
場面場面で流れるアナキンの涙は、アナキンに残された善の表れなんだろうけども、今作のアナキンは悲劇的で本当に悲しい。
パルパティーン逮捕時のジェダイ騎士としての立場とパドメを救いたいという想いの葛藤、ムスタファーでのもう何も信じられなくなったアナキンの姿、オビ=ワンの「弟のように愛していたのに!」という台詞と火だるまアナキンの恨みの言葉、もう物悲しいったらありゃしない…。

ドラマ以外で言うと、導入部は実に興奮するシークエンス。
グリーバスの船へ突入するまでのスピード感は今までで最高の導入かも。
中盤のオビ=ワンvsグリーバスは、オビ=ワンがブラスターでグリーバスを倒すという何とも皮肉な結末だけど、あんな無茶な4刀流に正面から立ち向かうオビ=ワンはやっぱり強いわw
他のジェダイの方々が、実力を発揮する前にほぼ不意打ち状態で次々と殺されたのは…何ともはや。
チューバッカはファンサービスに近い扱いだったけど、ヨーダと知り合いだったっていうのは面白いねw

ラストカットの沈む夕陽を見て、一つの歴史が終わったことの喪失感と「新たなる希望」へ続いていく何とも言い難い感動を味わった。
俺にとってこのシリーズはやはり別格。
ファンとしての色眼鏡が多分にあったとしても、満足度は間違いなく満点。
円柱野郎

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