siorinn汐鈴

イディオッツのsiorinn汐鈴のレビュー・感想・評価

イディオッツ(1998年製作の映画)
3.0
最近何とか見ることができるようになったトリアー作品。

モキュメンタリとは・・・

内容は単純で、知的障害を演ずることで、世間一般の人の偽善とか本当の姿を暴く、集団を描いたものですが、人とは何と自分を偽って生きているのかを、生々しく描写していますね・・・

トリアーは、昨年ニンフォマニアックを鑑賞して、トリアーにこんな感性があるのね、と変に感心したのですが、この作品を見ていたらもう少し観方が変化したのかもしれませんね。

正直正視するのは、辛い世界ではあります。
ある意味人をだまして、その本性をむき出しにするという、嫌なものですからね・・・

ヒロインの最期も正直、観ていて辛い。
覚醒した姿、というか、色々知ってしまったらもう後には戻れないのですよね・・・怖い。

ただ、なんとなく、本当なんとなくなのですが、トリアーの意図するところは、人間のありのままの姿、を追及することなのではないかと・・・
それが汚かろうが、醜かろうが、人なのですよ、という気がしました。

不快な作品ではありますが、観て良かったと思います。
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