青

スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲の青のレビュー・感想・評価

3.5
日本語字幕が表示されないトラブルに見舞われたので、英語字幕で鑑賞した。細かい内容は分からなかったが、全体的なストーリーは把握できた。次々と新たな展開がやってくるので、会話についていけなくても、お話の大まかな筋を理解することはできた。面白かったかと聞かれると、微妙な返事になってしまうが。
わりと主要キャラの軍人さんが、アキ・カウリスマキ『コントラクト・キラー』の殺し屋役のあの人だった。このことにテンションが上がって、最後まで観れたと言えるかもしれない。
シリーズを継承するための「繋ぎ」的な物語であり、腑に落ちたと思える展開は何一つない。ダースベーダ―との決闘にしても、ジェダイとしての修行にしても、ソロの扱いにしても、映画の内容のほとんどが中途半端なまま終わってしまう。2024年時点で鑑賞した私にとっては、不完全燃焼な印象が強かった。公開当時に鑑賞していたら、次回作を待ちきれないわくわく感が残ったのかもしれないが。
巨大な象のような帝国軍の戦車がかっこよかった。この戦車に味方軍隊の砲撃が効かないのはなぜなのかは気になったが。無機質な宇宙船や戦闘機を登場させておく傍ら、謎の気色悪い生命体を配置するという画面の構成は、美味しいものに美味しいものを振り掛けるという欲張りセット風の戦略だ。当然、SFデザインも生物デザインも良質ということが条件だが。デザインがいいので、SF映画の枠でジャングルが舞台の冒険をしているように映り、欲張りセットは実現できている。
帝国軍側の人物や機械は無機質なデザインで統制されている一方、味方側はラクダのような生物や、明らかに生物だと分かるデザインのヨーダも織り交ざる。帝国軍と味方側のメカやキャラのデザインの差異は、意図的な対比があるのだろうか。もしくは、主人公側の陣営が視覚的にごたごたしがちなのは、冒険もののセオリーとしてそのような文法があるからだと言えるかもしれない(西遊記、桃太郎、オズの魔法使い、など)。
映像技術としては、宇宙船や戦闘機に影がなく、機体の推進に伴う衝撃波も無いので、コテコテ・のっぺりしたCG作品に見えてしまう。個人的には、どちらかというと、着ぐるみのヨーダの動きに感心してしまった。耳まで動いているの!目に光はないものの、全身が連動しており、首だけが動いたり腕だけが動いたりすることはない。人形の動きに自然さという説得力をもたせることができる技術、すごい。
レイア姫の心理が分からなかった。
青