ろ

パルプ・フィクションのろのレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
4.7


世の中には、水面をただ漂っている人がいる。
深いところを潜っていく人もいるし、なんとか潜ろうともがいている人もいる。
すべての人に言えることは、突然ひらめきのようななにかが降ってくることがある、ということだ。それはもしかすると、人生を変えるひらめきかもしれない。
ただそれはどんなタイミングでやってくるのか、そしてそれをぜったいに掴むことができるかなんて、だれにもわからない・・・


自分に向かって放たれた銃弾は、まるで透明な盾があるかのごとく見事に外れた。
それを神の存在(奇跡)ととるか、まったくの偶然ととるか。
“奇跡”だと確信した男は、ギャングの仕事から足を洗い、神の存在証明のための旅に出るという。
そんなのただのホームレスだと決めつけるのか、自分にとって意味のあることだと言い張るのか。
傍から見ればこじつけに見えることも、男にとっては人生を変える一大事。
それが、聖書の解釈まで変えてしまうのだからすごいんだ。


堅く縛られているはずの縄はあっさりほどけるかもしれない。
トイレから出てきたギャングに意外と勝てちゃうかもしれない。
物事の捉え方は劇的に変わるかもしれない。
いや、べつになにも変わらなくてもいい。
だけど、人生はおもしろいかもしれない。












( ..)φ

大学時代のこと。
書道をしていたわたしは20畳ほどの和室で自主練をするときに、観たこともないくせにいつも「パルプ・フィクション」のオープニングテーマを流し聞きしながら作品を書いていました。
「よし!」と気合を入れて紙に向かうために。無心で筆を走らせるために。

だけど、そのときは知らなかったな。
劇中で使われる曲がぜんぶ好みだってことも、「パルプ・フィクション」はとてもかわいい映画だってことも。