円柱野郎

素晴らしき哉、人生!の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

親の事業を継ぎ、人々のために自分の夢を抑え込んで生きてきた主人公。
彼が絶望した時に起きたクリスマスの奇跡の話。

本題である奇跡が起きるのは最終盤。
それまではひたすら主人公の境遇が描かれるんだけど、その積み重ねが有ってこそのエンディングには思わず感動してしまった。
ホントに主人公に感情移入してしまうね。
奇跡自体はファンタジックでも、境遇が妙にリアリスティックなのが良いわ。
まあ、主人公の主観で見るからこそ逆境と感じる部分は多いのだろうけど。

“奇跡”で訪れる町は、後年の「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」でも引用されてるっぽい演出。
そこでは伏線がきちんと生かされていて(冒頭の話まで絡むとは思わなかった)、説教されるだけでは伝わらない衝撃があったね。

人生とは思い通りにならないもので、でもどんな不幸があろうとも“自分が生きていることは無意味ではない”と思わせてくれるエンディングは素晴らしいです。
世の中が嫌になった時、この作品を観て元気になりたいと思える一本ですね。
円柱野郎

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