ギズモX

スモール・ソルジャーズのギズモXのレビュー・感想・評価

スモール・ソルジャーズ(1998年製作の映画)
5.0
《GIジョーに似た兵士が先住民っぽいモンスターどもをボコボコにするという、今発売したら即発禁になること間違いなしのこのおもちゃ。
実は軍事用チップが埋め込まれていて、自我を持ってしまったのでさあ大変!
おまけにモンスターのおもちゃが人間と仲良くなったので、
"みんなまとめて戦争だ!!"》

そんなB級版『トイストーリー』な展開が繰り広げられていくドタバタコメディ映画。
監督は『グレムリン』のジョーダンテ。
まともな作品になるはずがないぞ😅

コマンドーは殺傷能力高めの兵器を作って人間に襲いかかって来るし、バービー人形に至っては魔改造されてホラー映画になっちまう!
悪役として生み出された化け物のおもちゃが実はめちゃくちゃいい奴ら。
負け犬だけど自由が大好き。
風を感じながら故郷を目指していくぞ!
ダンテさん本当にモンスター映画好きなんだなあ。
風刺的で残虐的なパロディまみれの大傑作!
とにかくいろんな人に観てほしい😋

ここからは個人的に思っていること。
この『スモールソルジャーズ』を制作したドリームワークスは、同時期にあの『プライベートライアン』や『プリンスオブエジプト』『アンツ』など他の映画も作っていて、実は似てる箇所が多かったりする。
特に、主人公達の視点でそれぞれの物語を見てみると、そのどれもが、
《とんでもない状況に放り出されてしまった者達が、お互いに協力して困難に立ち向かっていき、最後にはそれを乗り越えて自分達の故郷へと帰っていく》
といった具合になっており、世界設定が違えど構図が共通しているように感じる。
だから、僕は最初に出てくるこのセリフが大好きだ。

「彼らはこの世界に迷い込んだんです」
「故郷に戻るためにはこの現代社会であれこれを学ばなければならない」
「これで子供達も一緒に学べる!」

目に見えなくてもあるものはあるさ。

「川よ、川よ、穏やかに」
「運べ 大切に」
「生きる自由あるところ」
「川よ、運んでおくれ」
『プリンスオブエジプト』"Deliver Us"

【余談】

この映画は盛大にコケたんだけど、ドリームワークスはその後、へこたれずに本作のコンセプトを継承した作品を世に放った。

実際に販売されているおもちゃのキャラクターを使い、今度はとってもデッカクして、変形させたり大爆発させたりして、そいつら同士を街中で盛大に戦わせた。
そう、『トランスフォーマー』である!💥
ギズモX

ギズモX