NAO141

インファナル・アフェアのNAO141のレビュー・感想・評価

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)
4.5
警察に潜入するマフィア。
マフィアに潜入する警察。
それぞれにスパイとして敵側に潜入している二人の男を描いたサスペンス。

作品としての完成度がとても高い秀作!
ハラハラドキドキの心理戦。
なんといっても脚本が完璧!!
警察対マフィアの構図だと如何にもアクションがメインになりそうだが、アクションに頼らずテンポの良さで引き込まれていく。

本作、実は三部作のシリーズもの。
日本でもリメイクされ(『ダブルフェイス』)、ハリウッドでもレオナルド・ディカプリオ&マット・デイモンが主演で『ディパーテッド』としてリメイクされている。
しかし続編やリメイクではなく、やはりこのオリジナルが一番だと思う。
(マフィアのボスとしてはジャック・ニコルソンに軍配が上がる気もするが笑)

心理戦が面白い本作だが、ラウとヤンの心の葛藤も見事に描かれている。
互いに何年も自分を偽り、本当の姿は「善」でありたいと苦悩し続ける。
この絶え間ない苦しみこそ、タイトル『インファナル・アフェア(無間地獄)』そのもの。
仏教の観点から作品を観ると、潜入もののサスペンス映画という以上の深いものを感じることが出来る。
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