ひゅうどんこ

忠臣蔵のひゅうどんこのレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1958年製作の映画)
4.4
 石を投げてもスターにしか当たらない、そんな贅沢な1958年バージョンの忠臣蔵。

 絢爛豪華で娯楽性も非常に高く、万人のイメージや願望に最も近い忠臣蔵はコレだ!、と宣言してもいいのではないかと思えるほど出色の出来。こんなのを35日間で撮り終えるなんて、渡辺邦夫監督普通じゃない。

 討ち入り成功の過程には多くの助力がありました。なかでも現代なら神対応と称えられるような、男前な配慮をする人物が沢山出てきます。それは男に限らず女も一緒。カッコよさの連続に、もう心のニヤニヤが止まりませんよ。

 呆れるほどのスター競演なのに、一際輝く星ひとつ。。京マチ子です。全体の半分はスクリーンを独占してるんじゃないかと思えるほどの扱いです。それに応えるだけの格もありますね。むしろ、長谷川一夫が霞む勢い。さすがだてにはグランプリ女優と言われてないな、と納得しました。