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孤独なツバメたち 〜デカセギの子どもに生まれて〜のtetsuのレビュー・感想・評価

2.8
授業にて一部を抜粋して視聴したものの、全編が気になったので、レンタル落ちショップにて購入した後、鑑賞。

「デカセギ」と呼ばれるブラジル人外国人が住む静岡県の工業都市・浜松。
そこに生活する数人の若者たちの様子と、その後、リーマンショックによって生活が激変してしまった彼らに密着したドキュメンタリー。

約10年前の自主映画というのもあり、正直、画質も汚かったですし、音楽などの演出も特に良いわけではなかったので強くオススメはしませんがw、日系ブラジル人の生活を知ることができるという点では、とても貴重な作品でした。

20代前後の若い人たちが、母国に住む家族へ仕送りを送るため働いていたり、日本の仲間とHIPHOPに打ち込んだり、麻薬で人生を棒に振ったりw(←これはさすがにツッコミそうになった。)と、十人十色、様々な人生が描かれていました。

しかし、そんな彼らを襲うリーマンショックの悲劇。
その後、ブラジルへと帰った彼らの様子にも密着し、日本で得たものを現地で活かそうとするもの、日本へ帰りたいというものなどの姿が描かれていました。

ところで、本作の特典映像には、監督・中村真夕さんと、まさかの岩井俊二監督のトークショーが収録。
(『friends after 3.11【劇場版】』の宣伝も兼ねていたらしい。)
岩井監督が本作に絡めて、「『スワロウテイル』は、あえて移民を憧れの存在として描いた。」と語っていたのが印象的でした。

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授業メモ

授業:宗教学概論b
題材:日系ブラジル人とキリスト教
解説:1908年、神戸港からブラジルへと渡った日本人移民。彼らから始まった日系ブラジル人の現在を学ぶ。今回は、その例として本作を鑑賞。浜松市や浜松学院大学、地域のカトリック教会が協働する彼らへの支援活動について学んだ。

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