mimitakoyaki

街のあかりのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

街のあかり(2006年製作の映画)
4.1
「敗者三部作完結編」ですって。
この話に出てくる主人公の男はほんとに孤独で、しかも現実味のない身の丈に合わない夢を持ってて、誰からもアテにされず、そういうところにつけ込まれて女に騙されるんですね。
ほんとにもう救いがなくって。まさに敗者。
今までのカウリスマキの映画に出てくる男たちと違って、今回は結構オトコマエなのにな…。これがまたトコトン無表情なんですけど。
その徹底した無表情ぶりに人間離れしたものを感じるくらいですが、騙されてるのに純粋に一途に愛し続けるそのひたむきさが、無表情と全く対照的ですごく際だってました。

最後の最後にやっと男に光が差しますが、映像、音楽、美人なのかワカランようなあの女優さんの感じとか、カウリスマキらしさたっぷりで良かったです。
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