なお

ナイト・オン・ザ・プラネットのなおのレビュー・感想・評価

3.6
「Filmarks 90’s」企画によるリバイバル上映。
よくぞやってくれたフィルマークス。

伊藤沙莉主演『ちょっと思い出しただけ』で本作の存在を知り、見たい、見たい…と念じ続け早2年が経過。
(だってほとんどのサブスクで配信してないんですもの…)

自分が足を運んだ劇場は3連休の中日+同劇場における最後の上映回ということでほぼ満席。
公開から30年経っても色褪せない名作の実力やいかに。

✏️世界のどこかで
日本だけでも23万人(2023年8月現在)が従事しているというタクシー運転手。
十人十色、実に様々なお客を乗せて街を走るタクシーの中では、本作で描かれるような奇想天外なドラマが巻き起こっているのかもしれない…

まあやっぱり何といっても(あくまで個人的な)本作の目玉はウィノナ・ライダー。
若い。美しい。尊い。
『ストレンジャー・シングス』のジョイス役として少し年を重ねた彼女ももちろん美しいけれど、本作出演当時20歳の彼女はさらに画面映えする。

ガムをクッチャクッチャしながらタバコをスパスパ、うら若き女性ながらまるで無頼漢のごとき雰囲気を漂わせ、映画制作を生業にするマダムと繰り広げる会話劇は「楽しい」の一言。

「映画に出てみない?」というたなぼたなスカウト話にも一切なびかず、「あたしは整備工になりたいんだ」で一蹴。カッコいい。
あの役どころで別映画一本作ってほしいくらい。

あとお気に入りのエピソードはロサンゼルス編に続くニューヨーク編。
気のいい黒人のニイちゃんと、まだアメリカに来て間もない、英語すらおぼつかないドイツ人の心温まるやり取りと軽妙なかけ合いがこちらの笑いを誘う。
でもラストは少々不穏な終わり方。あのおじさん、無事に帰ることができたのだろうか。

その後のパリ、ローマ、ヘルシンキは、単純明快で分かりやすい雰囲気のロサンゼルス、ニューヨークに比べて少々退屈。
ヨーロッパの方の言葉を聞いてると、なぜだか眠たくなってくるんですよね…

☑️まとめ
総合的に見れば、3連休中日にわざわざ時間を割いてレイトショーに足を運ぶ価値は十二分にある大変印象深い作品。

入場者プレゼントで、本作のジャケットが描かれたA5版くらいのサイズのポスターがもらえたのがスゴい嬉しかった。
大事に大事に、部屋の壁に飾ってます。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆

🎬2024年鑑賞数:15(5)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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