宮部みゆき氏の原作の映画化
今作は珠玉の作品だった
大物感はないけどこじんまりと
良く仕上がっている
しかし、
今見たらどう思うかは不明
またデビューしたばかりの
長澤まさみがまだあどけないフレッシュな魅力をふりまく
この頃の伊藤英明や矢田亜希子も
これからの活躍を暗示するような
輝きを放つ
念力発火能力＝パイロキネシス
その力を持て余す孤独な女性淳子を矢田亜希子が演じる
身体に溜まり
蓄積して行く熱を放出する為に
毎晩プールへ通う 両腕を一気に水へ突っ込む 瞬く間に水は温度を上
げ やがて沸騰するほどまでに上昇する
自らの存在を否定するかのように
世間から距離を置きひっそりと暮らす淳子
母親からはその力を封印し人の目に触れさせないように躾られる 望まない力を持ってしまった者の孤独と悲しみが伝わってきて
つい、淳子に感情移入する
そんな淳子の身近な人間が乱暴され殺される事件が起こる
淳子の正義感がメラメラと燃え始め悪徳非道な犯人を見つけ出す決意をし自ら危険な世界に足を踏み入れて行く
着地点はやや荒唐無稽ながら
キャストの豪華さと温かみで魅せる 伊藤英明と矢田亜希子との
儚い恋物語も見所
所帯じみた叔母さん刑事の石津は宮部作品ではお馴染みだ 外見は原作とは違う桃井かおりが演じるがこれがとてもいい
後輩刑事の原田龍二とのコンビも
まるで親子のようで微笑ましい
