広島カップ

やかまし村の子どもたちの広島カップのレビュー・感想・評価

やかまし村の子どもたち(1986年製作の映画)
4.0
ハルストレム監督の地元スウェーデンの田舎の村で暮らす6人の子供達。
学校が夏休みになって色々な経験をします。
大きな事件や出来事が起きるわけでもなく小さく穏やかな波風が立つ程度の日常の様子が有り難いし嬉しい。
と、いいますのも現代日本の我々の日常で起きている事が"やかまし"過ぎます。
格差が拡がり子供達は行くことができる子は放課後に塾や習い事、登下校の際には車や不審者に最近では噛みつき猿、上空から落ちてくる窓に気を付けないといけない世の中。
裸足で野山を自由に駆けまくり足は蚊に喰われまくりますが、唄を歌いながら登下校しいじめや交通事故や不審者に気を付ける必要もなく、大人は不必要に彼らを保護することもなく過ごせる彼らの暮らす村のなんて羨ましいこと。

ずっと住み続けたい街というのが便利なことが絶対の条件になっている日本ではおよそ想像もつかないずっと住み続けたい街の理想。

村の自然の豊かさも素晴らしく描けていて、お説教臭くない宮崎駿の作品といった趣もあります。

膝をちょこんと曲げて「ありがとう」と挨拶をする小学生の女の子の仕草と笑顔がとても可愛い。
広島カップ

広島カップ