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LOFT ロフトのshxtpieのレビュー・感想・評価

LOFT ロフト(2005年製作の映画)
3.5
すばらしい。わけがわからない。なにがどうしてこんなわけがわからないんだ。

『ロフト』、『叫』、『トウキョソナタ』と、佳作を撮っていた 2006 年から 2008 年の黒沢清は、なかなか好調だったのではないか。自作の再生産的な側面もなきにしもあらずだが。すくなくとも、『アカルイミライ』と『ドッペルゲンガー』という二つの駄作を発表した 2003 年に比べれば。しかし、その後、 2013 年の『リアル』で撃沈してしまうのだが。

とまれ、『ロフト』は、なかなかどうして悪くない。ホラーだが、黒沢作品にありがちなわけのわからないユーモアがある。脚本は支離滅裂だ。繰り返すが、黒沢の女性の扱いにはやはりミソジニーがある。だが、『ロフト』では、最後にそれがミサンドリーに反転される。かわいたユーモアとともに。実に見事だ。
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