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ハリー・ポッターと魔法の歴史のshxtpieのレビュー・感想・評価

2.5
安定のBBCのドキュメンタリーだけれど(NHKは見習ってほしい)、展示の内容をそんなに見せてくれるわけじゃない(そりゃあそうか)。映画版の豪華なキャストが出演していて、私が好きなルーナ役のイヴァナ・リンチも出てきてうれしい。ただ、本の朗読自体は、そんなに必要ないと思った。呪文、錬金術、薬草、杖、占いと、中世にまでさかのぼって、J・K・ローリングがつくりあげたウィザーディング・ワールドの裏側が明かされていくのはおもしろい。「アフリカの魔術」というくだりをいれてきたのは、さすがに配慮を感じる。それにしても、最近の反トランス発言のせいで、ローリングが出てくると、心がざわざわしてしまう(映画の20周年を記念した同窓会番組には、過去の映像で出てきただけだったから、余計に)(ローリングの発言を反トランスだと決めつけること自体に、色々と議論があるのは知っている)。ともあれ、展示品に関連して、大英図書館の学芸員、魔法つかいの博物館の学芸員、杖をつくる職人と、一癖も二癖もある英国人が次々とでてくるのが、なかなか笑えた。貧乏や心労に苦しんだ期間が長いローリングらしい、最後のエピソードにはぐっときた。展示の本、買おうかな……。
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