shitpieさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(498)
ドラマ(9)

TAKESHIS’(2005年製作の映画)

1.0

冒頭は『プライベート・ライアン』……? ナルシシズムやエゴの肥大化と、周囲からの期待の高まり、その2つの相反するものの重圧と軋轢とについに耐えられなくなって、ビートたけし/北野武に分裂したあげく、おし>>続きを読む

Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

3.5

子どものころ、母がビデオかDVDで見ていた。あのときの映像がまだまぶたに焼きついているのだから、そうとうに画が強烈だったのだろう。

いやはやすばらしい……と嘆息するショットがあるかと思えば、いや、そ
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座頭市(2003年製作の映画)

-

どうしてこうなったのか、というほど映像が死んでいる。『 Dolls 』を見返していないのでよくわからないのだけれど、『 BROTHER 』とのあいだになにがあったのだろうか。撮影は柳島克己、照明は高屋>>続きを読む

菊次郎の夏(1999年製作の映画)

3.0

DVDの画質がきれいで驚いた。開巻から青味が強調されており、一貫して「青」の映画である。ふつうの映画だったら、こんなに青味が出てしまったら失敗だ、となりそうだけれど、そこは北野武の映画。濃紺の表現は後>>続きを読む

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

1.0

北野武は大衆的な作家だと思う。この平板な物語はとても大衆的だし、だからこそみんな好きなんだろう。ぼくには苦痛でしかたがなかった。映画としての快楽がほとんどなく、映像にはキレがまったくない。とにかく長く>>続きを読む

BROTHER(2000年製作の映画)

3.0

様式美となった北野武のバイオレンス。アメリカで撮ったとしてもほとんど変わりはなく、トップカットから「北野武が撮るビートたけし」でしかない。笑うたけし、フラッシュの点滅で見せる撃ち合い、「死」の形に置か>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

最近、現代映画へのリハビリとして映画を見ています。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、じつは見ていませんでした。見ていたかのように、周りに話しを合わせていました(笑)。

これは、と
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.5

「わはは」と笑いながら見ていたら、いつのまにか絶望の淵に立っている。いや、絶望の淵に追いやられている。あまりにもキツいし、救いがなさすぎる……。

『パラサイト』が言っていることはつまり、持たざる者、
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.5

わははははは。笑いがとまらない。とくに後半。ずっと笑いどおしだった。そのいっぽうで、胸、というか、腹の中は、底のほうから震えあがっていた。

なんにしても、最後の数カットにとんでもない、とてつもない、
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

3.5

洋館においてもローアングルにカメラを置いていることに驚く。そうしてつくりだされた精緻な画面は、日中戦争からの復帰第一作といえども、小津安二郎のゆるがなさを伝える。また、そして小津の画、構図は、スタンダ>>続きを読む

みんな〜やってるか!(1994年製作の映画)

-

セックス、おっぱい、うんこ、と小学生レベルのギャグで突き進んでいき、その程度の低さに呆れてしまう(そして、それはねらったものなのだろう)。これを見ると、北野武のセンチメンタルな表現も、じつにわかりやす>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.5

80 分に収まると思うし、 80 分に収められていたとしたら、どれだけすばらしかっただろうか。惜しいと感じることも多いが、しかし、『その男、凶暴につき』の透徹してドライで、凍てついたバイオレンスは、な>>続きを読む

一人息子(1936年製作の映画)

4.0

1936 年。小津安二郎にとって初めてのトーキー。「これがトーキーですよ」と、実際にドイツのトーキー映画を映してしまうシーンの大胆さにぶっとばされる。そして、脚本があまりにも、あまりにも切なく、人生に>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

3.5

前半はとにかく圧倒的で、気圧された。わたしは今、すごいものを見ている、と思った。まるでケン・ローチやダルデンヌ兄弟の映画じゃないか! と。ほんとうに、独特の切迫感がある。

映像も力強い。撮影が『そし
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

これも、最後に見たのはいつのことか。ひょっとしたら 10 年前かもしれない。いやはや……。

冒頭の笠智衆がカメラに向かって話すカットを見たとき、原節子のあまりにも特権的な響きを持つ声が聞こえてきたと
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めまい(1958年製作の映画)

5.0

『めまい』を最後に見たのは大学生のころ。ということは、へたしたら、もう 10 年くらい前のことになってしまう。気が遠くなるようだ……。

もしかしたら、これはアルフレッド・ヒッチコックについてはそれほ
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.5

トビー・フーパーといえば、黒沢清である。黒沢清といえば、トビー・フーパーである。トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』といえば、黒沢清である。

不可解なズームイン、ズームアウトが多い。また、カメラの位
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東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

3.5

YouTube で何度も見ていた「帰れない二人」のシーン。映画では、まったく脈絡なく(例によって、そこに至るまでのプロセスは、編集段階でカットされたのかもしれない)、突然あらわれる。けれども、めちゃく>>続きを読む

丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

4.0

人情話であり、喜劇であり、とにかく軽快な時代劇である。セリフやプロットの反復、モンタージュにおけるリズムがグルーヴをなす。この、からっとしたユーモア、大胆なテンポ感は、アメリカ映画との相克から生まれた>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.5

そんなもん学生のうちに見ておけよ、という『太陽を盗んだ男』を、恥ずかしながら今更初めて見た。

この映画が今、僕にとって価値があるのは、助監督が相米慎二、制作進行のいちばん下っ端が黒沢清、という事実に
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予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

3.5

『散歩する侵略者』よりも、だんぜんこっちの『予兆』のほうがいいのではないだろうか……。黒沢清は高橋洋と組むといい映画を撮る、という気がする。ただ、プロットは行ったり来たりが多いというか、同じ場所を往復>>続きを読む

さようなら、ごくろうさん(2016年製作の映画)

3.5

以前、早稲田松竹で見て以来(そのときの併映は黒沢清『ドレミファ娘の血は騒ぐ』だった)。『アボカドの固さ』を見てから、改めてこの『さようなら、ごくろうさん』を見てみると、城真也のスタイルがほとんど一貫し>>続きを読む

最期の星(2017年製作の映画)

-

突っ込みたくなるところばっかりではあるけれど、いいところを見つけるとするなら、じぶん自身の想像力(≒ニッポンの若者の想像力、と言ってみる)の卑小さをあえて逆手に取っているところ。大人になったらやりたい>>続きを読む

あさつゆ(2015年製作の映画)

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文キャンにしろ、早稲田周辺にしろ、三鷹の陸橋にしろ、見知っている場所(生活圏内)しか出てこなくて「えっ!?」となった。セーラー服、あさがお、ブランコ、浴衣、打ち上げ花火、線香花火、キス(!!)と、あん>>続きを読む

危ない話(1989年製作の映画)

3.0

1989 年。黒沢清のフィルモグラフィでは、あの『スウィートホーム』の後だ(追記。制作は『スウィートホーム』の前だったと『黒沢清の映画術』で語られている)。

オムニバス映画『危ない話 夢幻物語』は(
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893(ヤクザ)タクシー(1994年製作の映画)

3.0

『勝手にしやがれ!!』シリーズの原点とも言える、やくざ人情コメディVシネ。俳優たちがやけにいきいきしている、黒沢清映画にしては珍しいもので、主演の豊原功補を筆頭に、森崎みどり、諏訪太朗(黒沢映画では端>>続きを読む

地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.0

遺恨を残した『スウィートホーム』から3年後の、黒沢清長編第4作目。黒沢のフィルモグラフィをたどってわかったのは、この映画が彼の二度目のデビュー作だというふうに感じられる、ということ。シンメトリー、ロン>>続きを読む

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

3.0

やりたいことをやりすぎて、「よく大映に怒られなかったよね」と安堵する黒沢清。ただ、この「蜘蛛の瞳」は、「カリスマ」のパイロット版のようであり、また北野武映画のエピゴーネン(やくざ映画のバイオレンスに挿>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

3.0

当初は『復讐』の続編であり、『 CURE 』を挟んで、黒沢清にとって最後のVシネとなった2作のうちの1作。脚本は高橋洋。とはいえ、「反復するんだ」と語る高橋が書いたプロットは反復しすぎであり、もちろん>>続きを読む

復讐 THE REVENGE 消えない傷痕(1997年製作の映画)

3.5

安城(哀川翔)と吉岡(菅田俊)が薄汚いオープンカーで街をだらだらと走っている。まったく内容のない会話と必然性のない強烈な長回しによって、『復讐 消えない傷痕』という映画がこれから語ろうとしていることを>>続きを読む

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

4.0

『復讐 運命の訪問者』。黒沢清のフィルモグラフィのなかでも屈指の傑作だと思う。そして、あの『 CURE 』へのすばらしい序章でもある。

古典的なノワールを簡潔に、見事に語る高橋洋の脚本。そして、それ
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ピンクリボン(2004年製作の映画)

2.5

黒沢清のインタビューのために見た。なかなかおもしろいけれど、ドキュメンタリー映画としては三流か。編集がダサいし、ダメだし、女池充の現場のドキュメンタリーとか、必要なのか。 60 分、 80 分くらいに>>続きを読む

勝手にしやがれ!! 英雄計画(1996年製作の映画)

3.5

なっ、なんじゃこりゃあ……。

「英雄計画」。「勝手にしやがれ!!」シリーズ第6作にして最終作。なのだが、途中からじぶんが何を見ているのか、わからなくなってくる。怪作だ。

大久保智康の脚本の中心的な
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勝手にしやがれ!! 成金計画(1996年製作の映画)

2.5

正直、「勝手にしやがれ!!」シリーズではもっともおもしろくないと思ったのだけれど、ラスト3カットの余白、余韻がじつにすばらしい(これをフィルムでやってしまうぜいたくさ)。

脚本のネタが切れてしまった
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よろこびの渦巻(1992年製作の映画)

3.0

「もだえ苦しむ活字中毒者」と同様に、こちらも Filmarks が登録してくれたので、 note から転記。

一方の「よろこびの渦巻」は、実にいきいきとしていて、楽しい作品だ。黒沢ファンは見たほうが
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もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵(1990年製作の映画)

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Filmarks に感想を書こうと思ったら、作品が登録されていなかったので、こちらに書き記す次第。

……という書き出しで note に書いたのだけれど、 Filmarks に「登録して!」とメールし
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