駅馬車で西部の新天地へ向かっていた主人公が、強盗団に婚約者を奪われ、必死の追跡行に向かう…。
西部劇の大家として名は知っていたけど、観るのはたぶん初めてのラオール・ウォルシュ監督作。
噂どおり、ハードで男っぽいタッチだった。
上映時間80数分の内、7~8割はアクション場面の印象。
座って話す場面などはほぼ無く、会話も馬上とか、走る駅馬車内とか、ケンカしながらとか…周囲がいつも動いてる状況。
落ちつかない、って向きもあるかもしれないけど、自分はこれくらい躍動感のある作品が好きだなあ。
ゼンマイをギリギリ巻いている…って表現が古ければ、常に充電完了してるって感じ。動き出しが速い。
主人公に付くふたりも、非道なボスに嫌気がさして強盗団からリンチを受けた早撃ちのガンマンと、一族が犠牲になった先住民の若者…という、悪役を追う理由にそれぞれグラデーションがあって面白い。
肝心のボスも、南北戦争で心がすさんでおり、裕福だった南部時代の幻に囚われながら悪事を重ねている…という説得力のある設定。
そして、われらがリー・マーヴィンがまだ売れない頃だったんでしょう、手下の一員として出ていました。
自説は裏切られず、彼が出演している作品は(今回も)ハズレなしでした(笑)。