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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還のFのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

二つの塔を劇場で見られなかったの本当に悔やまれる。家では円盤で見返したんだけど、家と劇場じゃ体験の深度が全然違う。ハンカチが絞れるほど泣いて帰ってきたよ。
やっぱり細部の記憶って摩耗するので、大枠は覚えていても、細かいところで改めてハッとしてしまう。
子どものころは、本当にわくわくする冒険くらいの気持ちで見てたんだけど、大人になると見方が増えるし、なんなら英語もある程度わかるから、余計に感じ入ってしまって、最後はずっと泣いているはめになった。サムを途中で追い出してしまったフロドは、決して愚かであったわけではないし、フロドとサムを騙していたゴラムも完全に卑劣かというとそうとも言い切れない。全て指輪の力のなす技で、やっぱりそれに抗えるフロドは意志の力という簡単そうでとても難しい力を持ってると思う。
大人になって見た時のサムよ。フロドが主人公でかつあのこぼれそうに大きなキラキラの瞳っていうビジュアルで、どうしても霞んで見えがちだけど、サムワイズ・ギャムジーが実は一番すごいやつだったのでは、とさえ思う。心身共に摩耗するフロドを支え、モンスターと闘いさえする。庭師なのに。本当にすごいやつだと思うし、キャストのショーン・アスティンは後々タートルズで私は再開するんだけど、彼こそコミコンに呼んでくれないかな。ビリーのことは呼んでくれたじゃん。
映画「ホビット」もそうなんだけど、ホビットって種族がどうにもこうにも愛おしくなる作品だと思うのよね。彼が大切にしてるのは畑の野菜とかビールとか、日常の穏やかな時間で、それを極限の時にも思い出して心の支えにできて、戦うことができる強い種族だよね。ホビットでもそうだったんだけど、クライマックスの一番しんどい時にホビット庄で〜って話をされると100%泣いちゃうんだよね…。
最後にアラゴルンとアルウェンが再開したときのアルウェンの笑顔。本当に嬉しい笑顔のようで、今までの姫としての体裁とかそういうのを取っ払ったような笑顔が印象的だった。フロドが目覚めた時のサムも、完全に美少女で二度見した。一番泣いちゃったのは、西方へ向かう船に乗り込んだフロドが振り返って見せた笑顔かな。旅の始まる前みたいな、キラキラした宝石みたいな目と、わずかに紅潮した頬に、くるくるの巻き毛。後ろから差し込む光と相まって、なんかもう感無量感がすごくて。
長年見返してなかった(長いから)けども、こうして見返してみると、私の人生に初めて映画と外国とファンタジーを持ち込んだ作品で、やっぱり一番好きな映画の一つにどうしても数えざるを得ない作品だと改めて感じたかな。ホビットのリマスターもやってほしいな。今回二つの塔の復刻パンフは瞬殺で手に入らなかったけど、本当瞬殺にも程がある。まだ公開3日目だけど?!ないものはしょうがないので、帰ったらホビットを見返そうかと思う。
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