破壊衝動。
暴力、痛み、欲求
快楽への道…。
生きている証。
全てぷち壊せ…。
鬼才フィンチャーが贈る
悍ましき地獄絵図…。
「ファイト・クラブ」
何となく意図的に見る事を避けてきた作品。それは強烈な暴力描写と脳内麻薬出まくりの作品の噂を知ってたから、なのだが…俺はどこでこの作品のオチを聞いたんだろう…。
かなり早めに予測がついてしまうと…後はその過程を楽しむ…つまり奴ら?のイカれ具合を楽しむ事になる…。ギミックが如何に大事な事か…ある意味一発勝負な作品なんだなと。まぁオチがわかると答え合わせの2回目の様な見方になる訳だが…。
最近読んだアガサ・クリスティのある作品に確かにヒントがあり、よもやその展開か…(ABC殺人事件)または東野圭吾のアレか(仮面山荘殺人事件)もしくは…ケヴィン・スペイシーのあれか、と最近見た推理小説や過去見た作品から実は予測はしやすく…タイミング悪しなのかなと…。
作品としてそのギミック抜きでも、人の破壊衝動、全てをぶち壊したくなると言う衝動が凄まじいスタイリッシュな演出により描き出され、他者への暴力や自らを傷つける痛みにより、生きている証を得ると言うサディズム、マゾヒズム、落ちていく快楽であるデカダンシズムを表す怪作には違いない…。それはリンチやクローネンバーグに近い。奇しくも皆デヴィットなんだが…。
怪作には怪優が付き物。デビューから怪優ぶりが目立つエドワード・ノートンはこれで完全に怪優の看板が付いた。普通の役だと物足りない位に…。優しい顔に一見見えるが、虚無的でイってしまってる方。ヒロインであり、ヒントを撒き散らすヘレナ・ボナム・カーターもまたイカれた化け物。ある種理想のザ・マンであるブラット・ピットも凄まじい…。脇にジャレッド・レトもいて怪優の博覧会(笑)
ネタバレに詳細は入れますが…ミステリーファン以外は開けないで…(笑) 公開時にやっぱり見たかったかなと…。でも正直に言えば…好みか否か聞かれたらあんまり好んでは見ない作品かな…。とにかく痛い!作品。色んな意味で(笑)