KouheiNakamura

ファインディング・ニモのKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)
3.6
魚はつらいよ。

ファインディング・ドリーを観るために鑑賞。実は初鑑賞。
ストーリーは想像以上にシンプル。マッドマックスのような、いわゆる「行って帰ってくる話」。しかし、そこはピクサー。魅力的なキャラクターとディテールに凝った映像で飽きさせない。
親と子がテーマになるこの作品。それと同じくハンディキャップとの向き合い方も描いていると思う。ニモは片方のヒレが小さく、上手く泳げない。マーリンが旅の途中で出会うドリーは少し前のことを覚えていられない。様々なハンディキャップを背負った魚たち。ニモのことが心配なマーリンは過保護になりすぎてしまう。その原因を示すオープニングのある出来事は、想像以上に残酷。厳しい外の世界で生きるには、うちの息子はあまりにも弱い…。愛する妻の唯一の忘れ形見を庇いすぎてしまうのもさもありなん。
しかし、息子を探す旅を通じてマーリンは息子への向き合い方を見直すことになる。何かが出来ない=何も出来ないではないと気づく。そうして、魚の親子は親子になっていく…。

意外にもシンプルなストーリーだが、十分楽しい佳作でした。ドリーについてはまた今度。
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